【がん治療】a04中澤潤一先生

治療は
数年単位で変化するので、
まずは知ることが
最善の道です。

中澤 潤一

腫瘍内科

医師

腫瘍内科ではどのような治療を行っているのですか?

消化器がんや原発不明がん、希少がんなどに対する化学療法を主に担当しています。タイミングとしては術前の化学療法、術後の再発予防、手術ができないケースなどさまざまです。

ここでは一人の患者さんに対して抗がん剤と免疫療法を併用して治療しています。患者さんの予後が延びている分、抗がん剤を受ける時間も長くなりました。特に高齢者の方は副作用のマネジメントに注意しながら治療に当たっています。

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患者さんへどのような対応を心がけていますか?

最初に抗がん剤の目的を話すようにしています。ゴールがある場合は、「がんばろうね」と伝えることで患者さんのモチベーションにつながります。切除不能の場合は、QOLを重視するのか、延命を希望されるのか、患者さんのお考えをしっかり聞くようにしています。この話を最初に避けてしまうと、患者さんと私たちの信頼関係も築けませんし、いい治療につながらなくなってしまいます。

また余命を宣告する際は、「生存期間というのは、あくまでも統計上の真ん中の数字」であることを強調して話すようにしています。実際そうですし、あくまでも目安であることをしっかりと患者さんに伝えるようにしています。

患者さんやご家族へのメッセージをお願いします。

現状を知るということは一時的には悲しくなると思いますが、がん治療において新しいことを知ることは最善の道です。事実、がん治療は数年単位で変わっています。少し前の知識で諦めたり思い込んだりしないほうがいいです。

かつては治らなかったことが治るようになってきています。たとえば遺伝子関連検査では、「この薬が効く」というのが分かるようになり、ある程度絞って治療できるようになりました。私たちが全力でサポートしますので、一緒に治療していきましょう。

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がん医療を目指す医師へメッセージをお願いします。

スピードをもって変化する領域なので、そこに将来性を感じて従事してくれる人が向いているのではないでしょうか。また、今までのがん医療は臓器別でしたが、今後は横断的な治療が増えていくと思われます。

そのような意味でも、多職種で構成されている市立病院のがん治療・支援センターは、これからのがん医療を学ぶ最適な医療機関になるものと思います。

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