SPECIALIZED TRAINING


当院では、専門研修プログラムの基幹施設として、7つの診療科が幅広い視野から知識や技術を学ためのプログラムを展開しています。

鹿児島市病院事業管理者
鹿児島市立病院長
坪内 博仁
当院は、内科、産婦人科、形成外科、麻酔科、救急科、整形外科、総合診療科の7つの専門研修プログラムをもち、鹿児島県の高度医療を担う専門医の育成に取り組んでいます。すでに28名が専門研修プログラムで研修しています。また、鹿児島大学病院などと密接に連携していることから、大学病院の多くの専門研修プログラムの協力施設となっており、大学病院から派遣された多くの専攻医が研修しています。
退院患者数や手術件数も大学病院に近い数になっており、とくに、救急医療、周産期医療、小児救急医療分野では、県下一の診療実績があります。また、当院には、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科連携講座4分野が設置されており、経験豊富な客員教授の指導の下症例を中心とした臨床研究をすすめることにより、専門医だけでなく学位も取得できます。当院では、高度医療人を育成するという観点から、大学院生の授業料などを補助し支援しています。
ぜひ、第一線の急性期・高度急性期病院で専攻医としてキャリアを積んでいただきたいと思っています。
研修希望者は、日本専門医機構が作成した登録システムに入り、一次登録をしていただくことになります。
詳しい登録スケジュール等につきましては、日本専門医機構ホームページをご覧ください。
各科の詳しいプログラム内容はこちらをご確認ください。
鹿児島市立病院は、鹿児島県鹿児島医療圏の中心的な高度急性期病院であります。
本プログラムは、鹿児島市立病院を基幹病院とし、鹿児島医療圏・近隣医療圏にある連携施設における内科専門研修を経て鹿児島県の医療事情を理解し、地域の実情に合わせた実践的な医療も行えるように訓練され、基本的臨床能力獲得後は必要に応じた可塑性のある内科専門医として鹿児島県全域を支える医師の育成を目指します。
整形外科学は、運動器の機能と形態の維持・再建をめざす臨床医学であり、脊椎、上肢、下肢などの広範囲な診療領域を扱います。整形外科専門医は、運動器に関する科学的知識と高い社会的倫理観を備えていなければなりません。さらに、進歩する医学の新しい知識と技術の修得に日々邁進し、運動器に関わる疾患の病態を正しく把握し、高い診療実践能力を有する医師であることが求められます。また、高齢化型社会を迎えた我が国においては、整形外科への期待はますます大きくなっています。鹿児島県、特に鹿児島市以外の地方は医師不足地域であり、かつ高齢者人口比率の高い地域でもあります。この地域においては、整形外科の果たす役割が今後もさらに大きくなることが予想され、したがって、質の高い整形外科医療が求められ、それを担う人材の育成が必要となります。
このプログラムでは、鹿児島大学と連携しながら、地域医療に貢献できるプライマリ・ケアから療養・介護を含む老人医療を担える、幅広い知識と視野をもった整形外科医を育てることを目標とします。
産婦人科医療は 生殖・内分泌、周産期(産科)、婦人科腫瘍、女性のヘルスケア領域を4本の柱とし、女性の一生に寄り添っていく医療領域です。従って、その対象は人口の半分以上をカバーすることになります。鹿児島県においては、これら4領域全てにおいて先進的医療が準備されています。我々の目的はこの高度な医療レベルを維持継承させ、さらに発展させる人材を育成することにあります。また、同時に、鹿児島県という離島も含む非常に大きな範囲の医療水準の維持も重要な目的です。このため、鹿児島市立病院は鹿児島大学病院とともに、基幹施設として専門医研修を担うこととなりました。
鹿児島市立病院は鹿児島市内を中心とした研修を行い、いかなる施設でも活躍できる専門医を育成するシステムを構築します。
各保健医療圏内における中核病院への集約化は医療圏外搬送を減少させるために必要であり、そのような各地域の中核病院を将来担う救急医の育成を考えなくてはなりません。本プログラムでは、重症患者管理のみならず2次救急にも対応可能で医療圏外搬送の適応と手段と理解している救急科専門医を含めて育成することを目指します。このような救急専門医を各医療圏の中核病院に配置をすることで、どの保健医療圏でも救急医療へのアクセスを保障し、適切な医療機関へ搬送されることを将来構想として教育します。一方で、広域救急医療体制に関わる病院前救急医療の分野、さらに重症患者を集約化した医療機関での重症患者へのAcute Care Surgeryや集中治療を担う救急医を目指す専攻医にもそのニーズを満たす研修の場を設ける必要があります。
このような背景から、本専門研修プログラムでは、基本的な救急医としての資質は必須として、2次救急診療まで含めた幅広い救急外来での緊急を要する病態への対応とトリアージの研修を選択できること、広域の医療集約化のためのドクターヘリ活動を充実させるべく病院前救急診療に習熟すること、地域医療を理解するためのローテーションを研修に盛り込むこととしました。
形成外科は、先天性あるいは後天性に生じた変形や機能障害に対して、主に外科的手技を駆使して形態および機能を回復させることにより、患者のQuality of Lifeの向上に貢献する外科系専門分野です。形成外科専門医制度は、その専門医師として有すべき診断能力の水準と認定のプロセスを明示するものですが、鹿児島市立病院形成外科専門研修プログラムはその制度に則り、医師として必要な基本的診断能力(コアコンピテンシー)と形成外科領域の専門的能力,社会性,倫理性を備えた形成外科専門医を育成することを目的としています。
形成外科専門医は、形成外科領域における幅広い知識と練磨した技術を持って診療に当たるとともに、研究マインドを持ち医学発展にも貢献します。そして、社会性と高い倫理性を備えた医師として、標準的医療を安全に提供し国民の健康と福祉に貢献する使命があります。
現在鹿児島県においても高齢者の比率は上昇の一途をたどっており、そのような鹿児島県の医療を支えるためには臓器に特化されない全人的な医療を提供できる総合診療医の役割に期待が寄せられています。
鹿児島県内の各地域で、長年にわたって地域医療に貢献してきた診療所や病院は多数あります。その中で特定の臓器や年齢に偏ることなく普遍性の高い医療を提供し、住民の健康を支えてきたことで評価の高い複数の医療機関において総合診療専門研修プログラムを展開し、将来の鹿児島県の地域医療を担っていく総合診療医を育成したいと考えています。
後期研修修了後は、当科または他病院のスタッフになる、大学医局に入局する、大学院に進学する等の進路があり、できる限りの支援をしています。
病院見学は随時受付しております。
当院の雰囲気や実際の研修医の研修風景をみて、当院での研修をイメージしてみませんか。
また直接研修医に色々聞くこともできます。