臨床検査技術科

一般検査部門の紹介
尿検査について
病気の診断において様々な情報を提供してくれるスクリーニング検査です。
検査の為の苦痛や煩わしさはほとんど無く、繰り返し検査することも容易な検査です。
検査の流れは?
紙コップに採取した尿は、バーコードラベルを貼った容器に移し、全自動尿分析装置で測定されます。
尿沈渣依頼のある検体は顕微鏡下で観察します。
一般健常人の尿は?
淡黄色ないし黄褐色で透明で特に異臭はしません。
時間の経過や温度により混濁してくることもありますが、時には色、濁り、臭いなどを観察することも大切です。
尿蛋白 | 糸球体腎炎など腎機能障害、腎尿路腫瘍で陽性になることがあります。又、風邪などの発熱、激しい運動の後に一過性に陽性になる事があります。起立性蛋白尿を示す人もいます。 |
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尿潜血 | 腎臓や尿管・膀胱などに障害が起こると、尿中に赤血球が混じることがあります。赤色~暗赤色になり血尿を示す場合もあります。 |
尿糖 | 個人差はありますが、血糖値が160~180mg/dlを越えると、腎臓の糖処理能力が限界をきたし尿中に出て来ます。 |
尿沈渣とは?
尿約10mlを容器にとり、1500回転5分遠心して、沈殿物0.2mlを顕微鏡で、細胞成分(赤血球、白血球上皮)及び細菌などを観察します。
便潜血検査について
肉眼では分からない微量の血液(潜血)が出ていないかどうかを調べる検査です。
消化管の腫瘍・潰瘍・炎症や赤痢・チフスなどの感染性及び薬の副作用による消化管からの出血を調べるスクリーニング検査として用いられます。
検査方法は?
免疫学的反応を用いて、糞便中のヒトヘモグロビンの有無を判定する方法です。
肉類・ビタミンCなどの食事制限がない検査法で、人間ドックなどの健診に使われており、糞便を採取した容器を持参します。採取後3日以内に到着可能であれば郵送でも問題ありません。
生理中の方は検査を避けるべきでしょう。