輸血拒否に対する基本方針について
鹿児島市立病院は、宗教上の理由などにより輸血を拒否する患者の皆様に対して下記の方針で診療します。
１．宗教的信念による輸血拒否に対しては、患者さん個人の権利として尊重して可能なかぎり無輸血治療を行います。
２．｢相対的無輸血｣について当院の方針を説明し、患者さんの自己決定権を尊重します。
｢絶対的無輸血｣を希望される場合には、他の医療機関への転院をお勧めします。
３．｢相対的無輸血｣について説明を受けた上で当院の治療を選択された場合、可能なかぎり無輸血治療を行いますが、生命に危機および、輸血によってのみ危機が回避できると判断した場合には輸血の同意・署名が得られない場合でも輸血を実施させていただきます。
４．以上の方針は、患者さんの意識の有無や、成年・未成年の別にかかわらず適応します。
５．救急搬送された患者さんや、院内での急変の場合など、時間的余裕がなく｢絶対的無輸血｣に対応できる医療機関への転院が不可能で、輸血が救命に必要な時には緊急避難的に輸血をさせていただきます。
６．信者の方が提示される｢免責証書｣等、｢絶対的無輸血｣に同意する文書には署名はいたしません。
｢絶対的無輸血｣
患者の意思を尊重し、たとえ生命の危機に陥るとしても輸血を行わない立場・考え方
｢相対的無輸血｣
患者の意思を尊重して可能な限り無輸血治療を行うが、生命維持のために輸血が必要と医師が判断した場合には輸血を行うという立場・考え方